行きつけのコーヒー屋さんで二杯目のコーヒーを待っている間、お店のスピーカーから好きな曲が流れてきた
Minne Riperton のLovin' You
歌っているのは別の人だったけど、歌詞は変わらず美しくて、くすぐったい
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”Loving you has made my life so beautiful.
No one else can make me feel the colors that you bring
Stay with me while we grow old
And we will live each day in springtime."
"貴方を愛してるだけで、私の人生はとても美しくなった
他のどんな人も、貴方ほどカラフルな感情を私にくれないの
歳を取る時に、一緒にいて
きっと一日一日を、キラキラ光る春の日のように過ごせるから。"
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元々はギター弾きの友達がこの曲が大好きで、よく歌っていたのを聞いて自然と覚えた
その子は男の子だったので、それが女性の曲ということすら当時は知らなくて
改めて一人で調べて聴いていてみると、なんて可愛い曲なんだろうと思った
というか正直、可愛さを通り越して恥ずかしいくらいで...
とてもじゃないけど自分では歌えないなと思った(別に歌えるか基準で考えてるわけではないのだけど)
だって、歌ってるミニー・リパートンはフワフワ宙に浮いちゃってるんじゃないかと思うくらい、ロマンチックで愛に溢れてて、あぁもう世界って美しい!愛が溢れる!私幸せすぎて溶けそう!みたいなテンションですから
こんな風に思えてる人たちは幸せだなぁ、と思った
素直に暖かい気持ちになる一方で、世界は全くもって不公平だ!と可愛くない感想を抱いたりもした(ちなみにミスチルにもよく抱いていました、すみません、でも大好きなんです)
当たり前だけど、世界はそこまで不公平じゃない
それでも、この歌に書かれているような感情を誰かに抱けるのは、奇跡だと思った
そんな私が、びっくりすることに最近ミニー・リパートンになれた
初めて、想像ではなく、リアルにこの曲のくすぐったい気持ちが分かってしまった
私の理想のカップル像は、ジョンとヨーコだ
彼らは、お互いのことが大好きだってことを、世界に叫びまくっていた
「ヨーコと自分自身しか信じない、他は何も信じない」とジョンは歌った
それはきっと、ヨーコのこと好きだな、よーし歌で歌おう、と思って出来たというよりは、気づいたらそう歌っていた...歌わざるを得ないくらいヨーコがジョンの全てだった、という感じなんだろう
それはとてもカッコ良く、愛ってこういうことだよな、美しいなと思ってしまう
それなのに日本では、そういうカップルは高い頻度で「バカップル」と呼ばれて敬遠されたり小馬鹿にされたりする
これは一体どういうことか
文化的に、そういう部分を人前で出すのはみっともない!ということなのか
仮に、ジョンがスーパースターじゃなくて、カッコ良くなくて、ヨーコも強く美しくなかったら、許されなかったのか?バカジャネーノ、と言われてたのか?
なんでもいいが、そろそろ人前で愛を表現する二人組に対しての風向きを変えてもいいのではと思ってしまう
バカップルという言葉もあんまりだ
彼らは、恋という病にかかってるだけで、バカではないはずだ
なので、新しい呼び名を考えたいと思う
スキヤキはどうだろうか
なんとなく音の響きはいいし、「上を向いて歩こう」の例もあるくらいスキヤキという言葉はなぜか汎用性が高い。
書いているうちに、最近読んでいる穂村弘さんのエッセイのような文体になってしまっていることに気づいてしまった
ああ
一体なんの話をしているんだっけ
そうそう、世の中のカップルを、暖かく見守りましょうという話です。